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なぜサロンオーナーはホットペッパー担当者に相談しても売上が上がらないのか?失敗する理由と正しい経営戦略の作り方
つい先日、ある個人サロンのオーナーさんとお話しする機会がありました。
その方は元銀行員ということもあって、数字の管理には人一倍厳しい方でした。
毎日の売上を細かくチェックし、経費も1円単位で把握している。そんな几帳面な性格の持ち主だったのです。
ところが、そんな慎重な彼女でさえ、今大きな壁にぶつかっていました。
12月だというのに予約がスカスカ。
週末でさえ空きが目立つ状態で、近隣のライバル店にお客様をごっそり奪われている。
まさに「緊急事態」だったわけです。
「このままじゃ年を越せない…どうしたらいいんでしょうか」
そう不安そうに話す彼女の表情には、焦りと恐怖がにじんでいました。
真面目に頑張ってきたからこそ、結果が出ない現実が余計に辛いのでしょう。
そこで話題に上がったのが、来年2月のホットペッパーのルール変更への対策でした。
あなたもご存知かもしれませんが、ホットペッパーは2026年2月から大きくシステムが変わります。
この変化に、全国の多くのサロンオーナーさんが不安を抱えているのです。
危機感を持った彼女は、最後にこう言いました。
「怖いので、明日ホットペッパーの担当者に相談してみます」
その瞬間、私は思わず「ああ…」と声が出そうになりました。
なぜなら、この思考こそが、多くのサロンが陥ってしまう構造的な罠だからです。
そこで今回は、サロン経営において最も重要なのに、多くのオーナーさんが気づいていない「相談相手の選び方」について、あえて厳しいことを言います。
もしあなたも同じように考えているなら、少し立ち止まって最後まで読んでください。
なぜホットペッパー担当者への相談では売上が上がらないのか?
誤解を恐れずに言いますが、経営不振や集客戦略の悩みを、媒体の担当者に相談しても根本的な解決にはなりません。
「え?でも担当者さん、いつも親身に相談に乗ってくれますよ?」
そう思われるかもしれません。確かに、ホットペッパーやその他の集客媒体の担当者の方々は、とても親切で熱心です。
定期的に連絡をくれて、サロンの状況を気にかけてくれる。困ったときには相談にも乗ってくれる。
でもですね、ここには多くのオーナーさんが気づいていない、決定的な構造的問題があるんです。
それは何かというと、あなたと担当者では「目指しているゴール」が根本的に違うということです。
あなたのゴールは何でしょうか?
それはサロンの「利益」を最大化することですよね?
無駄な経費を削減し、客単価を上げ、リピート率を高めて、長期的に安定した収益を得る。
そして理想のお客様に囲まれながら、自分らしいサロン経営を実現すること。これがあなたの本当のゴールのはずです。
では、担当者のゴールは何でしょうか?
それは掲載を「継続」させ、広告枠つまりプランを売ることです。
できれば今よりも上位のプランに切り替えてもらい、オプションも追加してもらう。
そして自社の売上目標を達成すること。これが彼らの仕事なのです。
彼らは「広告媒体の営業マン」であり、「サロン経営のプロ」ではありません。
もっと言えば、彼らはあなたのサロンの「利益率」や「リピート率」「LTV(顧客生涯価値)」といった、経営の本質的な数字には責任を持たないのです。
ですから、彼らに経営の相談をすれば、答えは必ずこうなります。
「プランを落とすと危険ですよ」これは継続してほしいという意味です。
「今プランを下げると、せっかく積み上げてきた掲載順位が下がってしまいますよ」と不安を煽られることもあるでしょう。
「キャンペーンに乗っかりましょう」これは枠を使ってほしいという意味です。
「今月は特別キャンペーンがあるので、ぜひ参加してください」と勧められます。
「ブログを頑張りましょう」これは機能を使ってほしいという意味です。
「ブログを毎日更新すると露出が増えますよ」とアドバイスされます。
「写真をもっと増やしましょう」「口コミを集めましょう」「クーポンを充実させましょう」
すべて、ホットペッパーというプラットフォームの中での対策です。
これは彼らが悪いのではありません!
そういう「役割」であり、そういう「ビジネスモデル」なのです。
彼らは自分の会社の商品であるホットペッパーを使い続けてもらうことが仕事であって、あなたのサロンを繁盛させることが第一の仕事ではないのです。
ここを理解していないと、いつまでたっても根本的な問題は解決しません。
「麻酔」で一時的に安心していませんか?
担当者からの「大丈夫ですよ」「サポートしますよ」「一緒に頑張りましょう」という言葉は、不安なオーナーにとっては心地よい麻酔になります。
人間は誰でも不安なとき、誰かに頼りたくなるものです。
特に経営がうまくいっていないときは、藁にもすがる思いで誰かの助言を求めたくなります。
そんなとき、定期的に連絡をくれて、親身に話を聞いてくれる担当者がいると、つい頼ってしまう。
「ああ、担当者さんが付いてくれているから安心だ」
「プロが言うんだから、この方法で間違いないだろう」
そう思って、言われた通りにプランを継続し、キャンペーンに乗っかり、ブログを書き続ける。
でも、結果はどうですか?
予約は増えましたか?
売上は上がりましたか?利益は改善しましたか?
多くの場合、答えはノーです。
なぜなら、その麻酔で一時的に安心しても、サロンの根本的な病巣は何ひとつ治っていないからです。
根本的な病巣とは何でしょうか?
それはコンセプトの弱さであり、差別化の不足であり、ターゲット設定の曖昧さです。
「誰に」「何を」「どのように」提供するのか、この戦略が明確になっていないわけです。
「担当者に言われた通りにしたのに、予約が入らない…」
「ブログも毎日書いてるのに、効果が出ない…」
「プランも落としていないのに、競合に負けている…」
そう嘆くオーナーさんが多いのは、戦略を他人に丸投げしてしまっているからです。
考えてみてください。
もしあなたが病気になったとき、製薬会社の営業マンに「この薬を飲めば大丈夫ですよ」と言われて、診察も受けずに安心しますか?
おそらくしませんよね?
あなたが相談するのは「医師」であって、「薬の販売員」ではないはずです。
医師はあなたの症状を診察し、検査をして、原因を突き止めてから治療法を提案します。
薬はその治療の一部にすぎません。
でも、サロン経営になると、なぜか多くのオーナーさんが「ツールの販売員」に経営戦略を相談してしまうわけです。
これが私が言う「構造的な罠」なのです。
2026年を生き残るために必要な「自立したマインド」
来年2月、ホットペッパーは大きく変わります。
システムの変更により、今までと同じやり方では通用しなくなる可能性が高いのです。
その時、媒体側の推奨するレールに乗るだけでは、多くのサロンの中に埋もれてしまいます。
なぜなら、みんなが同じアドバイスを受けて、同じような対策をしているからです。
「担当者さんが言うから、このプランで」
「担当者さんが勧めるから、このキャンペーンで」
「担当者さんが良いと言うから、この写真で」
これでは、差別化なんてできるわけがありません。
あなたのサロンの個性も強みも、すべて同じような型にはめられてしまうわけです。
厳しい言い方になりますが、自分の城であるサロンを守れるのは、自分だけです。
ホットペッパーをはじめとする集客媒体は、あくまで「集客のための道具」に過ぎません!
ドライバーがあれば家具が作れるわけではないですよね?
設計図があって、木材があって、技術があって、初めてドライバーは役に立つわけです。
その道具をどう使うか?
どんなお客様に来てほしいのか?
どうやってライバルと差別化するか?
どんな価値を提供するのか?
どうやってリピートしてもらうのか?
この設計図つまり戦略を描くのは、担当者ではありません。
オーナーであるあなた自身の仕事です。
「誰かに相談して安心する」のではなく、「自分で考え、自分で決めて、道具を使いこなす」。
これができないと、どんな道具を使っても結果は出ません。
ホットペッパーを辞めて、インスタグラムに移行しても同じです。
Google広告に出稿しても同じです。
LINE公式アカウントを始めても同じです。
戦略がないまま、道具だけ変えても、結果は変わらないのです。
2026年、生き残れるのは、この「自立したマインド」を持ったオーナーだけです。
では、誰に相談すればいいのか?
じゃあ、誰にも相談するなということか?
そういうことではありません。
相談する相手を「間違えない」ということです。
ホットペッパーの「使い方」は、担当者に聞けばいいんです。
「この機能はどう使うんですか?」
「写真のサイズはどれくらいがいいですか?」
「予約の設定はどうすればいいですか?」
こういった操作的な質問は、担当者が一番詳しいですから。
でも、あなたのサロンの「戦略」は、経営のプロに聞くべきです。
・あなたのサロンの強みは何か?
・どんなお客様をターゲットにすべきか?
・どんなメニュー構成にすべきか?
・どう差別化すべきか?
・どんな価格設定にすべきか?
・どんなメッセージを打ち出すべきか?
これらは「ツールの使い方」ではなく、「経営戦略」の話です。
ここを混同してしまうから、多くのサロンが苦しむわけなのです。
私がいつも生徒さんたちに伝えているのは、「戦略があってこそ、ツールが生きる」ということです。
例えば、あなたのサロンが「30代後半から40代の働く女性」をターゲットにした「時短×高品質」がコンセプトだとします。
そして差別化ポイントが「60分で完結する本格フェイシャル」だとします。
この戦略が明確になっていれば、ホットペッパーの使い方も自然と決まってきます。
写真は「忙しそうな女性がリラックスしている様子」を使う。
メニュー名は「60分完結 働く女性のための集中ケア」にする。
キャッチコピーは「忙しいあなたに、最高の60分を」にする。
このように、戦略があれば、すべての施策に一貫性が生まれるわけです。
逆に戦略がないと、どうなるか?担当者に言われるまま、今月はこのキャンペーン、来月はあのクーポンと、場当たり的な対応になります。
お客様から見ると、「このサロン、結局何が強みなの?」と分からなくなってしまうわけです。
今、あなたが取るべき行動とは?
年末のこの時期、あなたは「他力本願」で年を越しますか?
それとも、「自分の意思」で戦略を決めますか?
2026年、あなたのサロンはどんな状態でいたいですか?
予約でいっぱいの人気サロンになっていたいですか?
それとも、今と同じように「どうしたらいいんだろう」と悩み続けていますか?
結果は、今のあなたの選択で決まります。
もし今、あなたが何か違和感を感じているなら、それは変化のサインです。
「このままじゃいけない」と心のどこかで感じているなら、今こそ行動する時です。
まずは自分のサロンの「戦略」を見直してみてください。
誰に、何を、どのように提供するのか?
あなたのサロンの強みは何なのか?
どう差別化するのか?
それが明確になれば、ホットペッパーも、インスタも、LINEも、すべてのツールが武器になります。
逆に戦略がなければ、どんなツールを使っても結果は出ません。
一人で悩まず、専門家に相談を!
もちろん、一人で考えるのは難しいかもしれません。
だからこそ、正しい相談相手を選ぶことが重要なんです。
ツールの使い方は担当者に、経営の戦略は経営のプロに。
この使い分けができれば、あなたのサロン経営は必ず変わります。
ホットペッパー担当者に相談しても売上が上がらない理由、お分かりいただけましたか?
それは彼らが悪いのではなく、あなたと彼らでは目指すゴールが違うからです。
彼らは「ツールを売る人」であり、「経営戦略を作る人」ではありません。
麻酔のような心地よい言葉で一時的に安心しても、根本的な問題は解決しません。
大切なのは、経営の主導権を自分で握ること。自分のサロンの戦略を自分で考え、決断すること。
そして相談する相手を間違えないこと。
ツールの使い方はツールのプロに、経営戦略は経営のプロに相談する。
この使い分けができれば、あなたのサロンは必ず変わります。
2026年、生き残るのは「自立したマインド」を持ったオーナーだけです。
あなたはどちら側に立ちますか?
今日から、あなたのサロン経営を変える第一歩を踏み出してください。
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